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Raspberry Pi OS をこれから新規インストールする人はBullseyeに気をつけよう

この記事は「岩手県立大学とか、岩手の人たち Advent Calendar 2021」の10日目です。 qiita.com

Raspberry Piで遊ぼうとしたその時...

GROVE Base HAT for Raspberry Pi Zeroを買った。
www.switch-science.com

公式のセットアップ手順に従ってgrove.pyをインストールする。 GitHub - Seeed-Studio/grove.py: Python library for Seeedstudio Grove devices

以下のコマンドで一気にセットアップしてくれるらしいのだが...

curl -sL https://github.com/Seeed-Studio/grove.py/raw/master/install.sh | sudo bash -s -

失敗する。

-------------------------------------------------------
     Grove.py installation FAILED, FAILED, FAILED
-------------------------------------------------------

スクリプトに頼らず自分で手順を追ってインストールチャレンジしてみると...
grove.py/INSTALL.md at master · Seeed-Studio/grove.py · GitHub f:id:T-takeda:20211225224218p:plain 依存関係が入れられなくて詰んでいる。

原因は最近Raspberry Pi OS のバージョンアップ

Raspberry Pi OSは2021年11月にBullseyeへバージョンアップしました。
www.raspberrypi.com

いままではBusterというバージョンでした。
BusterからBullseyeへの移行がまだ十分でないので、先述の問題の原因はパッケージがまだ新しいOSのバージョンに対応していなかったんですね〜

Raspberry Pi OSのバージョン感の障壁と現状の対応

BusterとBullseyeの2つの間ではaptパッケージの更新が追いついていなかったりで移行にすごい障壁があるので「手元のラズパイでは動いてたのに移植したら動かない...」とか問題が発生するよ!
とのこと。
これは別にBusterとBullseyeだからというわけではなく、OSバージョンのブランチ切り替えでは必ず起こる現象ですが、RaspberryPi OSは特にも9年間Busterで動いてきたのでその障壁は大きい。
「今まで動いてたのに環境が変わったせいで動かせなくなったよ〜」と困るユーザのために、Raspberry Pi公式では今までのRaspberry Pi OS (Buster)もサポートを続けるそうです。
現時点でRaspberry Pi公式のRaspberry Pi Imagerを使ってデフォルトでSDカードに焼かれるRaspberryPi OSのバージョンはBullseyeですが、Raspberry Pi OS(Legacy)としてBuster版も焼くことができる。
とりあえず困ったらこれで対処しておこう。
f:id:T-takeda:20211225231439p:plain

今後の対応

様々な環境の移行に時間がかかりそうなのでDebian Busterは2024年6月までDebianによってサポートされる。
ベースとなっているLinux 5.10カーネルは2026年12月までサポートされる。
その間にRaspberry Pi OSを完全にBullseyeに切り替える決断を多分するんだろうという感じ。

ここまでの話はRaspberry Piの最高製品責任者(CPO)のGordon Hollingworth氏が色々説明してくれてます。 japan.zdnet.com

各パッケージ開発者は今一度Bullseyeで動くか確認してみましょう〜